今回は睡眠の質を向上させるために重要な敷き布団(マットレス)の中で、私が最もおすすめする西川の体圧分散マットレスを比較し、選び方を紹介します。
- 「西川」って名前の会社がいっぱいあるんだけど?
- 西川のマットレスって、値段が高いけど、実際どうなの?
- 西川のマットレスを購入したいが、商品が多すぎてどれを選べばいいの?
- 名前が違うだけで似たような商品を見かけるけど、どこが違うの?
- 西川のマットレスを購入するのはどこがいいの?
睡眠全般に関わる記事でも書きましたが、 私は15年以上かけて様々な敷き布団(マットレス)を試しました。
その私が15年以上愛用し、 全人類に本気でおすすめしたい商品が西川の体圧分散マットレスです。
しかし、同じ西川だけでも様々なシリーズや商品があり、しっかり比較した情報が中々ないんです…
私も最近二代目の西川の体圧分散マットレスを購入しましたが、選ぶのに苦労しました。
徹底的に比較するため、西川の問い合わせセンターに細かーい質問をガンガンしてしまいましたが、毎回丁寧に回答いただく神対応でした。
おかげ様で、西川の体圧分散マットレスを徹底的に比較できましたので、共有したいと思います。
【結論】結局どれがおすすめ?
最初に結論を書いておきます。
私個人のおすすめとなりますが、
- オンラインで購入したい
- 寝心地重視
「AiR(エアー)SI」がおすすめ
- 実店舗で購入したい
- 耐久性重視
「&Free SA」がおすすめ
下に長々と書いてあることを比較していくと上のような結論となりました。
「AiR(エアー)SI」は各種オンラインショップでも購入できます。
また、キングやクイーンサイズはAirシリーズしか対応していません。
「&Free SA」を購入する場合は実店舗限定となりますので、西川公式サイトから取扱い店舗をご確認ください。
&Free取扱い店舗一覧(西川公式サイト)
「西川」ってどういう会社?
こちらに関しては軽く触れておきます。
正式には「西川株式会社」
一言でいうとで創業450年を超える超老舗・大手の日本の寝具メーカーです。
近年では睡眠に関してのデータ解析をはじめ、睡眠科学の研究に力を入れ、睡眠科学に基づいた商品を開発されている印象です。
元々は西川産業株式会社(東京都中央区)、西川リビング株式会社(大阪市中央区)、及び株式会社京都西川と分かれていましたが、2019年に経営統合されたことで「西川株式会社」となり、分かりやすくなりました。
なお、起源は同じですが、昭和西川株式会社については、現在では完全に別会社となっていますのでご注意ください。
昭和西川株式会社はマツコ・デラックスさんのCMで「ムアツふとん」が有名ですね。
西川の体圧分散マットレスってなに?
簡単にいうと寝た際にかかる体圧を「点」で支え分散することで、体が部位ごとに適切に沈むマットレスです。
このように寝ている時にマットレスにかかる圧力は一定ではありません。
マットレスは低反発でも高反発でもなく「体重がかかった分適切に沈む」ことが理想です。
これにより、理想的な寝姿勢とされる起立した時と同じ背筋のS字カーブを保つことができます。
なお、この体圧分散マットレスはウレタンフォームの構造により、大きく分けて2つのタイプに分かれます。
「表面だけがボコボコしたタイプ」(画像上)と「複雑な構造をしたタイプ」(画像下)です。
画像はAiR(エアー)シリーズのものですが、基本的な構造はこの2タイプです。
簡単にいうと、「表面だけがボコボコしたタイプ」が昔からあったタイプで、それを元に新たに開発されたのが「複雑な構造をしたタイプ」です。
私のおすすめは断然、後者の複雑な構造をしたタイプです。
両者を寝て比較してみればわかるのですが、体圧分散性と通気性に圧倒的な差があります。
また、このタイプなら仰向けはもちろん、横向きで寝た時もバッチリ体圧分散してくれます。
さすが進化系といったところ。
以下に布団や他のマットレスと比較した場合の西川の体圧分散マットレスのメリット・デメリットをまとめておきます。
- 腰痛対策に効果抜群
- 肩なども圧迫されず痛くならない
- ダニ・カビがかなり発生しにくい(15年以上一度も発生していません)
- 夏は涼しく、冬は暖かい敷きパッド併用可
- 他のメーカーと比較して、圧倒的にヘタりにくい
- 布団のようにたたむ必要がなく、たまに立てかけておけばOK
- 布団と比べて軽い
- ベッドの強度によってはベッドマットレスも不要
- 値段が高い
- 種類が多すぎて、どれを選べばいいか分かりにくい
- 体圧を点で支えることで体が適切に沈むマットレス
- 寝た時も背骨のS字カーブを保てる
- 大きく分けて2種類あるが、複雑な構造をしたタイプがおすすめ
西川の体圧分散マットレスの種類
ここからは西川の体圧分散マットレスの種類を紹介します。
「西川の体圧分散マットレスってなに?」でも説明したとおりウレタンフォームが「複雑な構造をしたタイプ」が圧倒的におすすめです。
なので比較は「複雑な構造をしたタイプ」の商品に絞って紹介します。
該当する商品は大きく分けてこの3シリーズ。
- 整圧マットレス
- &Freeシリーズ(SA・SG)
- AiR(エアー)シリーズ(SI・SX)
順番に説明していきます。
整圧マットレス
整圧マットレスは今回紹介する全ての商品の元祖となったシリーズです。
2002年に発売され、2018年に名称が「整圧敷きふとん」から「整圧マットレス」に変更されました。
2004年に日本生理人類学会のPAデザイン賞を寝具で初めて受賞しています。
私が15年以上使用してきたのもこの商品です。
商品展開はウレタンフォームの硬さ(ベーシック・ハード・スーパーハード)とサイズの違いくらいになるのでシンプルです。
ただ、ベーシックのみ一枚タイプでハードとスーパーハードは三つ折りタイプという形状の違いがあります。
今回紹介する中では最も安価ですが、実店舗限定販売でオンライン販売がないのが難点です。
さらに整圧マットレスは販売縮小されており、いずれ後継となる&FreeシリーズやAiR(エアー)シリーズに統合される予定のようです。
なので、現在は店舗にも在庫がない可能性が高いです。
整圧マットレス商品一覧(西川公式サイト)
整圧マットレス取扱い店舗一覧(西川公式サイト)
- 整圧マットレスは今回紹介している商品の元祖
- 実店舗限定販売でオンライン販売がない
- 販売縮小されており、在庫がない可能性が高い
&Freeシリーズ
&Freeシリーズはマットレスだけでなく、ベッドやオーダー枕等の寝具全般に渡るブランドで、「パーソナルフィッティング」を柱としたシリーズです。
実店舗でカウンセリングやデータ計測を実施し、その人にあった寝具を提案してくれるということです。
それを「自分専用の寝具ができるなんて素晴らしい」と感じるか、「マットレスが欲しいだけなのに…」と感じるかは人それぞれですね。
ただ、店舗によっては特にカウンセリング等を実施せず、マットレスだけ売ってくれます。
マットレスの商品展開はKA・KG・SA・SGの4種類。
ウレタンフォームの形状がKAとKGは「表面だけがボコボコしたタイプ」なので、今回紹介するのはSAとSGの「複雑な構造をしたタイプ」です。
なお、SGはSAの上位版で、体圧分散性と通気性をより向上させたタイプです。
それぞれウレタンフォームの硬さ(ベーシック・ハード)とサイズの違いで展開されており、SAにのみかなり分厚いベッドマットレスのタイプがあります。
形状はSAのベッドマットレス以外は全て三つ折りタイプとなっています。
やはり実店舗限定販売でオンライン販売がないのが難点です。
&Free商品一覧(西川公式サイト)
&Free取扱い店舗一覧(西川公式サイト)
- &Freeはパーソナルフィッティングを柱としたシリーズ
- 実店舗限定販売でオンライン販売がない
- 店舗によってはカウンセリング等なしでマットレスだけ購入できる
AiR(エアー)シリーズ
AiR(エアー)シリーズはCMでも有名スポーツ選手を起用しており、先進的でスタイリッシュなデザインで西川が一番力を入れている印象のシリーズです。
ここからは分かりやすく「エアー」と書きます。
エアーシリーズの枕などもありますが、あくまでマットレスを中心としたシリーズです。
商品展開は01・01SE・03・SI・SXの5種類。
ウレタンフォームの形状が01と01SE及び03は「表面だけがボコボコしたタイプ」なので、今回紹介するのはSIとSXの「複雑な構造をしたタイプ」です。
なお、SXはSIの上位版で、体圧分散性と通気性をより向上させたタイプです。
それぞれウレタンフォームの硬さ(ベーシック・ハード)とサイズの違いで展開されており、SIのSXの両方にかなり分厚いベッドマットレスのタイプがあります。
形状は全て一枚タイプとなっていますが、実はSXにのみカタログには載っていない三つ折りタイプがあります。
SIのみオンライン販売があり、ベットマットレスタイプとSXは実店舗限定販売です。
エアー商品一覧(西川公式サイト)
エアー取扱い店舗一覧(西川公式サイト)
- エアーは先進的でスタイリッシュなデザインが特徴のシリーズ
- 今回紹介する中で唯一でオンライン販売している商品がある
西川の体圧分散マットレスの選び方
ここから本記事のメインです。
これまでの説明で、おすすめ候補は以下の5つに絞られています。
- 整圧マットレス
- &Free SA
- &Free SG
- エアーSI
- エアーSX
ここから更に絞り込むためのポイントは以下を順番に見ていけば解決すると思います。
「いいからおすすめはどれだよ!」という方は最初に書いた結論をご覧ください。
- ベッドマットレスタイプは不要
- ウレタンフォームの硬さの選び方
- 実店舗で購入できるか?
- サイズの選び方
- 一枚タイプか三つ折りタイプか?
- その他のポイント
1 ベッドマットレスタイプは不要
シリーズによっては通常タイプよりかなり分厚いベッドマットレスタイプがあります。
その名のとおりベッドの底板の上に直接置いて、ベッドマットレスとして使用できるタイプです。
少し個人的な意見にはなりますが、このタイプは不要と思っています。
その理由は以下のとおり
- 床置きならそもそも不要
- 選択肢が狭くなる
- オンライン販売がない
- 通常タイプより値段が高い
- 通常タイプを既存のベッドマットレスの上に置いて使用できる
- 底板がすのこベッドのように頑丈なベッドならそもそもベッドマットレスは不要
特に下2点の補足ですが、既存や別で購入するベッドマットレスがよほど柔らかすぎない限りは併用する方が経済的です。
また、ベッドマットレスは主として底板に伝わる圧力を分散させる目的で設置されますが、底板が頑丈であれば、通常タイプでも約9cmの厚みがありますのでベッドマットレスは不要です。
特にすのこ状の頑丈な底板であれば、通気性の面でも理想的です。
以上のことからベッドマットレスタイプは不要と思っています。
下の「2 ウレタンフォームの硬さの選び方」にお進みください。
2 ウレタンフォームの硬さの選び方
ウレタンフォームの硬さはN(ニュートン)という単位で表記されています。
どのシリーズも共通でレギュラー(140N)とハード(170N)があります。
「整圧マットレス」にのみスーパーハード(180N)がありますが、こちらはよほど体重が重い方向けです。
なお、どのシリーズもレギュラーと比較して、ハードは値段が上がります。
また、西川に問い合わせると、どの商品も硬さによる耐久性の差はないとのことです。
「エアーシリーズ」の選び方がブランド公式サイトで確認できますので参考にするといいです。
- 「エアーSI」硬さの選び方(西川公式エアーブランドサイト)
- 「エアーSX」硬さの選び方(西川公式エアーブランドサイト)
同じエアーシリーズでも中のウレタンフォームの材料等が違うことで、適した硬さも違います。
なお、「整圧マットレス」と「&Free SA」は「エアーSI」の選び方を参考にするといいです。
「&Free SX」は「エアーSX」の選び方を参考にするといいです。
硬さが決まったら下の「3 実店舗で購入できるか?」にお進みください。
3 実店舗で購入できるか?
実店舗で買えない理由としては主に以下の3点でしょうか?
- 近隣に取扱い店舗がない
- 取扱い店舗はあるが、商品の取り扱いがない
- 対面で購入するのはハードルが高い
実店舗で購入できない場合は「エアーSI」一択になります。
実店舗でも購入できる場合は下の「4 サイズの選び方」 にお進みください。
4 サイズの選び方
これは公式サイトに記載がありますので引用します。
シングル:一人用の一般的なサイズ。
セミダブル:大柄の方もゆったり使用できる一人用のサイズ。
ダブル:二人で使用する一般的なサイズ。
80サイズ:二つ並べて使用することでクイーンと同じサイズに。それぞれ体格に合った硬さを選ぶことができます。
90サイズ:二つ並べて使用することでキングと同じサイズに。それぞれ体格に合った硬さを選ぶことができます。
引用元:西川公式サイト
ただし、ここで80サイズと70サイズについて注意していただきたいことが3つあります。
- 三つ折りタイプにはない
- 「エアーシリーズ」にしかない
- 受注生産となり、シングルと値段が変わらない
このことから、クイーンサイズやキングサイズのベッドに並べて使用したい場合は、必然的に以下の選択肢のみになります。
クイーンサイズやキングサイズのベッドで使用する場合
- 「エアーSI」
- 「エアーSX」の一枚タイプ
クイーンサイズやキングサイズのベッドで使用される方は最後の「6 その他のポイント」で「エアーSI」と「エアーSX」の違いをご確認ください。
シングル・セミダブル・ダブルを購入予定の方は次の「5 一枚タイプか三つ折りタイプか?」にお進みください。
5 一枚タイプか三つ折りタイプか?
大きな違いとして、一枚タイプと三つ折りタイプがあります。
それぞれを比較した場合のメリットとデメリットがあります。
一枚タイプ
- クイーンやキングサイズ対応
- 寝心地が良い
- オンラインで買える商品がある
- 値段が安い
- 耐久年数が短い
三つ折りタイプ
- ローテーションで耐久年数が伸びる
- コンパクトで持ち運びしやすい
- 換気時に立てかけやすい
- 寝た時に切れ目が気になることがある
- 値段が高い
私個人としては耐久年数を重視しているので、三つ折りタイプが好みです。
三つ折りタイプのマットレスは端っこがへたりやすく、耐久性がないように言われますが、西川のマットレスは質が良く、へたりにくいので、最初にへたるとすれば一番体圧がかかる腰部です。
もちろん一枚タイプでもかなりの耐久性があるのですが、三つ折りタイプの場合は中のウレタンフォームをローテーションして耐久年数を伸ばせるという強みがあります。
私自身は三つ折りタイプを使用していますが、寝心地が気になるといったこともありません。
ただ、私の周りにも「三つ折りタイプは横向き時に切れ目が気になってしまった」という方もいらっしゃいますので、こればかりは実店舗で寝てみて確かめるのが一番だと思います。
各タイプごとの選択肢は以下になります。
一枚タイプの場合
- 整圧マットレス(レギュラーのみ)
- エアーSI
- エアーSX
三つ折りタイプの場合
- 整圧マットレス(ハード・スーパーハードのみ)
- &Free SA
- &Free SG
- エアーSX
から選択することになります。
最後に次の「6 その他のポイント」で各商品の違いをご確認ください。
6 その他のポイント
その他のポイントとして、まとめて紹介します。
整圧マットレスは在庫がない可能性が高い
まず、「整圧マットレス」については他のシリーズに統合するため販売縮小されています。
そのため、比較しようにも在庫がない可能性が高いです。
こればっかりは実際に購入する店舗に問い合わせてみないと分かりません。
価格
重要なのはやはり価格でしょう。
これは店舗によって異なる(基本的に実店舗はオンラインショップより高くなっている場合が多い)ので、公式サイトに掲載されているレギュラーのシングルサイズの税込価格で比較します。
- シリーズ比較: 整圧マットレス < &Free < エアー
- 形状比較: 一枚タイプ < 三つ折りタイプ
整圧マットレス(77,000円)< エアーSI(88,000円)< &Free SA(99,000円)< エアーSX(143,000円)< &Free SG(165,000円)< エアーSX※三つ折り(198,000円)
見にくくてすいません。
エアーシリーズ内で比較するとエアーSXの一枚タイプと三つ折りタイプには55,000円の差があります。
また、通常グレードのエアーSIとハイグレードのエアーSXにも同じく55,000円の差があります。
通常グレードとハイグレードの違い
最後に通常グレード(エアーSI・&Free SA)とハイグレード(エアーSX・&Free SG)にはどういった違いがあるかです。
これは西川に問い合わせました。
エアーSXはSIに比べて、新たに調節スリットと、両サイドのエッジを強化したカッティングにより、SIより体圧分散性と通気性をより向上させたタイプです。
通気性においては、SX>SIと考えております(SXが優れている)。
また、SXの両サイドに「タフサイドライン」を配することで、SIと比べ安定感をより向上させております。
&freeSAはエアーSI、 &freeSGはエアーSXに置き換えていただければと存じます。
引用:西川公式問い合わせ窓口回答
ということらしいです。
すごく丁寧な回答に正直驚きました。
ただ、私はエアーSIとエアーSXどっちにも寝たことがあるのですが、正直寝心地に大きな違いは感じ取れませんでした。
通気性については長期間使用しないと比較できませんが、私は通常グレードで不便を感じたことがありません。
個人的にハイグレードはこだわる人向けかなと思います。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
比較・検証が大好きなので、書いていたら思わず長い記事になってしまいました。
結局どれがいいか分からなくなったという方は最初に書いた結論を参考にしてください。
今回の記事があなたがマットレスを選ぶ際に少しでも参考になれば幸いです。
睡眠は人生を充実させるためにとても重要なものです。
マットレスをきっかけに「睡眠の質をもっと上げたい!」と思っていただけたならこちらの記事も参考にしてみてください。
睡眠の質を上げて、あなたの「人生の自由時間」が増えますように